平成24年秋期試験問題 午前Ⅱ 問7

IPネットワークのルーティングの一つであるOSPFの説明として,適切なものはどれか。

  • 自律システム間の接続に使用され,経路が変化した時だけ,その差分を送信する。
  • 自律システム内で使用され,距離ベクトルとリンクステートの両アルゴリズムを採用したルーティングプロトコルである。
  • ネットワークを,エリアと呼ぶ単位に分割し,エリア間をバックボーンで結ぶ形態を採り,回線速度などを考慮した最小コストルーティングのプロトコルである。
  • ホップ数に基づいて最短経路を動的に決定する。サブネット情報を通知できないので,大規模ネットワークには不向きである。
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分野:テクノロジ系
中分類:ネットワーク
小分類:データ通信と制御
解説
OSPF(Open Shortest Path First)は、主に中規模から大規模のAS内部ネットワーク向けのリンクステート型のルーティングプロトコルです。

OSPFでは、最初に他のルータとやり取りすることでネットワーク構成図が作成され、それをもとに経路制御表(ルーティングテーブル)が作成されます。リンクステート型では、各リンクに対して回線の帯域幅から算出されたコスト(重み)が付けられ、このコストの合計値が最も小さくなるものが最適経路として選択されます。
  • OSPFは自律システム(AS)内部で使用されます。
  • OSPFではルート選択に距離ベクトルでなくルートごとの「コスト」の概念が使用されます。両方の性質をもつルーティングプロトコルには、Ciscoシステムの独自プロトコルであるEIGRP(Enhanced Interior Gateway Routing Protocol)があります。
  • 正しい。ネットワークのリンク情報の肥大化を防ぐために、OSPFにはマルチエリアの概念が取り入れられています。
  • RIP(Routing Information Protocol)の説明です。

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