平成29年秋期試験問題 午前Ⅱ 問9

SMTPに関する記述のうち,適切なものはどれか。

  • SMTPサーバは,SMTPクライアントのHELOコマンドに対して利用できる拡張機能の一覧を応答する。
  • 宛先のメールアドレスが複数ある場合は,SMTPの一つのRCPTコマンドにまとめて指定する。
  • 差出人のメールアドレスは,SMTPのDATAコマンドに指定する。
  • 迷惑メールの防止のために,メールクライアントからの電子メール送信とメールサーバ間での電子メール転送とで,異なるポート番号を利用できる。
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分野:テクノロジ系
中分類:ネットワーク
小分類:通信プロトコル
解説
  • クライアントが、SMTPサーバにSMTPセッションの開始要求をするコマンドには"HELO"と"EHLO"があります。このうち応答として拡張機能の一覧を返すのはEHLOに対してのみです。HELOコマンドはEHLOをサポートしない古い機種との互換性のために存在します。
  • 1つのRCPTコマンドで指定できるメールアドレスは1つのみです。宛先のメールアドレスが複数ある場合はRCPTコマンドを複数回使います。
  • 差出人のメールアドレスはMAILコマンドに指定します。DATAはメールのデータを転送するコマンドです。
  • 正しい。SMTPには送信と転送のどちらにも使える25/TCPと、送信専用のサブミッションポート(587/TCP)が規定されています。
    ISPでは迷惑メール防止のためにOP25B(Outbound Port 25 Blocking)を実施していますが、OP25Bには、正当な利用者が自身の契約する外部のメールサーバに接続しようとするSMTP通信も遮断してしまうという弊害があります。サブミッションポートは587/TCPなので、OP25Bの影響を受けずに外部のメールサーバを使用したメール送信が可能です。さらにSMTP-AUTHによるクライアント認証を行ってからメールを送信するのでスパマーの悪用を防げます。

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