平成29年秋期試験問題 午前Ⅱ 問14

FTPによるファイル転送には,制御用とデータ転送用の二つのコネクションが用いられる。これらのコネクションに関する記述のうち,適切なものはどれか。ここで,FTPはパッシブモードで動作するものとする。

  • 制御用コネクションの確立はクライアントからサーバに対して,データ転送用コネクションの確立はサーバからクライアントに対して行う。
  • 制御用コネクションの確立はサーバからクライアントに対して,データ転送用コネクションの確立はクライアントからサーバに対して行う。
  • どちらのコネクションの確立もクライアントからサーバに対して行う。
  • どちらのコネクションの確立もサーバからクライアントに対して行う。
正解 問題へ
分野:テクノロジ系
中分類:ネットワーク
小分類:通信プロトコル
解説
FTPには「アクティブ」と「パッシブ」という2つの動作モードがあります。制御用コネクションは常にクライアントからサーバに対して確立されますが、データ転送のコネクションの確立方法が両者では異なります。
アクティブ
クライアントは通信開始時に接続を待つIPアドレスをサーバに通知し、データ転送のコネクションはサーバからクライアントに対して確立する。
14_1.png
パッシブ
クライアントは通信開始時にサーバから接続を待つポート番号を取得し、データ転送のコネクションはクライアントからサーバに対して確立する。
14_2.png
通常はアクティブで行われますが、ファイアウォールなどの影響で外部からコネクションを確立できない場合にはパッシブが使用されます。

設問には「パッシブモードで動作する」という記述があるので、どちらのコネクションもクライアントからサーバに対して確立されることになります。したがって「ウ」が適切な記述です。

Pagetop