平成25年秋期試験問題 午前Ⅱ 問6

IPネットワークのルーティングプロトコルの一つであるBGP-4の説明として,適切なものはどれか。ここで,自律システムとは,単一のルーティングポリシーによって管理されるネットワークを示す。

  • 経由するルータの台数に従って最短経路を動的に決定する。サブネットマスクの情報で通知できないなどの理由で,大規模なネットワークに適用しにくい。
  • 自律システム間を接続するルーティングプロトコルとして規定され,経路が変化したときだけ,その差分を送信する。
  • 自律システム内で使用され,距離ベクトルとリンクステートの両アルゴリズムを採用したルーティングプロトコルである。
  • ネットワークをエリアと呼ぶ小さな単位に分割し,エリア間をバックボーンで結ぶ形態を採り,伝送路の帯域幅をパラメータとして組み込むことができる。
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分野:テクノロジ系
中分類:ネットワーク
小分類:データ通信と制御
解説
BGP-4(Border Gateway Protocol version 4)は、インターネットにおいて、ISP管理のネットワークなどの自律システム同士の相互接続時にお互いの経路情報をやり取りするために使われる経路制御プロトコルです。EGP(Exterior Gateway Protocol)に分類されます。

BGPは一般的に2つ以上のAS(Autonomous System:自律システム)に接続される場合に必要となります。この場合、インターネット上のいろいろな対地に対して、どの隣接ASを通じてトラフィックを到達させるかに関する方針=ルーティングポリシーを立てる必要があります。このルーティングポリシーに従った経路制御をポリシールーティングと呼びます。BGPはこのポリシールーティングを実現するために、経路情報にいくつかの属性パラメータ(パス属性値と呼ばれる)を付加することができます。このパラメータを調整して経路情報を広告すること、あるいはこのパラメータに従って経路情報の優先制御を行うことで、ポリシールーティングを実現します。

BGPのように通過する経路のリストだけで経路制御を行うプロトコルを「経路ベクトル型(Path Vector)」といいます。
  • BGPは、インターネット全体をカバーするような大規模なネットワークで使用されるEGP(Exterior Gateway Protocol)に分類されます。記述はRIP(Routing Information Protocol)の説明です。
  • 正しい。BGPルータ同士は「OPEN」「KEEPALIVE」「UPDATE」「NOTIFICATION」の4つのメッセージをやり取りします。このうち経路情報を伝達するUPDATEメッセージには「新規の経路情報」と「削除する経路情報」が格納されていて、メッセージを受け取ったBGPルータは現在の経路情報に加減することで情報を最新に保ちます。
  • BGPは、自律システム間の経路情報をやり取りするために使われるルーティングプロトコルで「経路ベクトル型」の経路制御を行います。(自AS内でBGPの情報を通過させるためにも使用されます。)
  • OSPF(Open Shortest Path First)の説明です。
※参考URL: インターネット10分講座:BGP(JPNIC)
 https://www.nic.ad.jp/ja/newsletter/No35/0800.html

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