令和3年春期試験問題 午前Ⅱ 問10

可変長サブネットマスクを利用できるルータを用いた図のネットワークにおいて,全てのセグメント間で通信可能としたい。セグメントAに割り当てるサブネットワークアドレスとして,適切なものはどれか。ここで,図中の各セグメントの数値は,上段がネットワークアドレス,下段がサブネットマスクを表す。
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分野:テクノロジ系
中分類:ネットワーク
小分類:通信プロトコル
解説
可変長サブネットマスク(VLSM:Variable Length Subnet Masking)は、各サブネットで必要となるIPアドレス数に基づいて使用可能なアドレス範囲を分割し、分けられたサブネットごとに異なるサブネットマスクを使用する技術です。VLSMでは一度サブネット化されているアドレスをさらに細分化することができ、アドレス使用効率の向上に有効です。
サブネットの作成は、与えられたアドレスブロック(アドレス範囲)を各サブネットに割り振ることで行われます。1つのネットワーク内で同じIPアドレスが重複することは許されないため、各セグメントが使用するアドレスブロックが被らないように設定する必要があります。

セグメントB~Dに割り振られているアドレスブロックは、それぞれのネットワークアドレスとサブネットマスクから下表の通りとわかります。
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このアドレス範囲と、セグメントAに割り振られるアドレスブロックが重ならないかを検証します。
  • サブネットワークアドレスは「172.16.1.0/25」、割り当てられるアドレスブロックは「172.16.1.0~172.16.1.127」になるため、セグメントB,Dと重なります。
  • サブネットワークアドレスは「172.16.1.128/25」、割り当てられるアドレスブロックは「172.16.1.128~172.16.1.255」になるため、セグメントCと重なります。
  • 正しい。サブネットワークアドレスは「172.16.1.128/26」、割り当てられるアドレスブロックは「172.16.1.128~172.16.1.191」になるため、どのセグメントとも重なりません。したがって適切な設定です。
  • サブネットワークアドレスは「172.16.1.192/26」、割り当てられるアドレスブロックは「172.16.1.192~172.16.1.255」になるため、セグメントCと重なります。
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