平成25年秋期試験問題 午前Ⅰ 問21

販売管理システムにおいて,起票された受注伝票が漏れなく,重複することなく入力されていることを確かめる監査手続のうち,適切なものはどれか。

  • 受注データから値引取引データなどの例外取引データを抽出し,承認の記録を確かめる。
  • 受注伝票の入力時に論理チェック及びフォーマットチェックが行われているか,テストデータ法で確かめる。
  • プルーフリストと受注伝票との照合が行われているか,プルーフリスト又は受注伝票上の照合印を確かめる。
  • 並行シミュレーション法を用いて,受注伝票を処理するプログラムの論理の正当性を確かめる。
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分野:マネジメント系
中分類:システム監査
小分類:システム監査
解説
企業の健全な経営を実現するために、その組織の内部において適用されるルールや業務プロセスを整備し運用する内部統制のうち、ITに係る部分をIT統制といいます。IT統制は全般統制と業務処理統制に分類され、この問題で問われているようなシステムに組み込まれたコントロール機能は業務統制処理に分類されます。
企業会計審議会が2007年2月に発表した内部統制の「実施基準」では、IT業務処理統制として次の4項目を挙げています。
  1. 入力情報の完全性、正確性、正当性等を確保する統制
  2. 例外処理(エラー)の修正と再処理
  3. マスタデータの維持管理
  4. システムの利用に関する認証、操作範囲の限定などアクセスの管理
監査において「起票された受注伝票が漏れなく,重複することなく入力されていることを確かめる」には入力データの完全性および一意性に係るコントロール項目をチェックすることになります。
  • 「例外処理(エラー)の修正と再処理」に係るコントロール機能です。
  • 入力データの正当性に係るコントロール項目です。
  • 正しい。プルーフリストは、入力データを加工せずにそのままプリントアウトしたもので、このプルーフリストと受注伝票を照合することで、入力データの完全性および一意性が確認できます。監査においてはこの照合が確実に実施されているかを確認するために照合印をチェックすることがポイントになります。
  • 受注伝票処理の正確性に係るコントロール項目です。

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