令和7年春期試験問題 午前Ⅰ 問6

仮想記憶管理におけるページ置換えアルゴリズムとしてLRU方式を採用する。主記憶のページ枠が,4000,5000,6000,7000番地(いずれも16進数)の4ページ分で,プログラムが参照するページ番号の順が,1→2→3→4→2→5→3→1→6→5→4のとき,最後の参照ページ4は何番地にページインされているか。ここで,最初の1→2→3→4の参照で,それぞれのページは4000,5000,6000,7000番地にページインされるものとする。

  • 4000
  • 5000
  • 6000
  • 7000
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分野 :テクノロジ系
中分類:ソフトウェア
小分類:オペレーティングシステム
解説
LRU(Least Recently Used)は、置換え対象の中で最後に参照されてからの時間が最も長いページを置換え対象とするアルゴリズムです。

ページ枠の遷移を順を追って考えていきます。下記解説のページ枠は左から順に、4000、5000、6000、7000番地を表すものとします。
  • 最初の1→2→3→4までは設問の指示どおりにページインします。
    1234
  • 2の参照 - 2は主記憶に存在するので置換えは発生しません。
  • 5の参照 - 5は主記憶に存在しないので置換えが必要になります。4つのページのうち最も長い時間参照されていないページ(以下、対象ページという)は1なので、1がページアウトされ、5がページインします。
    5234
  • 3の参照 - 3は主記憶に存在するので置換えは発生しません。
  • 1の参照 - 1は主記憶に存在しないので置換えが必要になります。対象ページは4なので、4がページアウトされ、1がページインします。
    5231
  • 6の参照 - 6は主記憶に存在しないので置換えが必要になります。対象ページは2なので、2がページアウトされ、6がページインします。
    5631
  • 5の参照 - 5は主記憶に存在するので置換えは発生しません。
  • 4の参照 - 4は主記憶に存在しないのでページ置換えが必要になります。対象ページは3なので、3がページアウトされ、4がページインします。
    5641
操作終了時点でページ4は左から3番目、つまり6000番地にページインしています。したがって「ウ」が正解です。

下図はページ枠の状態、最後に参照されてからの経過時間、ページ置換えの詳細を示した図解です。

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